恥ずかしながらも、行ったり来たり

小沢健二の「ウキウキ通り」は、現世そのもののメタファーなんじゃないか。

私たちの人生に究極の理由や目的なんてないように思える。

 

生きることは、気まずい。

 

女の子のしょうもない物欲をかなえてあげる気まぐれか、

いつかそんな日が来てもいいように男前な自分でいようという柄にもない勇ましさか、

それとも、「それだけが、この世の中を熱くする」からなのか、

なぜかはわからないが、こんな寒い日にも、通りを歩いていくのだ。

 

 

オザケンは、ラブソングであっても、恋愛のことだけじゃなくて、恋愛を通して何か人生とかそういうことを歌っているようなところが、いいと思う。

例えば「僕らが旅に出る理由」。1番の「遠くまで旅する恋人に」という恋愛の話から2番の「遠くまで旅する人たちに」と人類愛の話になる。いかにも優等生という構成が愛らしい。