編入学生

これはいつからか繰り返し同じモチーフで見ている夢。

年下たちに混じって学生生活をしている。そこは大学か大学院のようにも思えるが、難関大の入試に向けて勉強しているようなので、高校なのだろう。

自分の歳は、現実同様40前という設定なのだろうか。もう少し若い気もする。学び直しのためというよりも、制度上の問題で、受験資格を得るために在籍しているという雰囲気がある。「そういえば自分だけ年上だ」と思い出しては、少し肩身の狭い思いをしている。

このような夢を見る原因は明らかだ。博士課程満期退学後何年も経つが、博論に書こうとしていた研究をまだあきらめきれていない。今も大学生に混じって塾講師のアルバイトをしている。夢で見るのとかなり近い状況と言える。そういえば、学部でも留年して年下と同じ授業に出ていた。「なぜこんなことになっているのだろう」とよく考える。なぜこんなことになっているのだろう。

目が覚めた寝床のなかで「またこの夢だな」と思うこと幾度か。今日などは、まさに当の夢のなかで「あ、そういえばこんな夢、よく見るなあ」と思い、クラスメートに「ほら僕、こんな歳でこんなところにいるから、よく夢に見るんですよ」と言い、「っていうかこれがその夢か」と気づきながら目覚めた。