ミュータントたち(2017年6月1日の夢)

ミュータント化があたりまえになっているのは空恐ろしいことではあるが、流派ごとの制約は厳格に守られているようだ。例えば、流動化を許す流派と許さない流派がある。だが、そうした「制約」は、昨今のミュータントがいかに途方もなく大胆なものとなっているかを逆説的に示してもいるようだ。感覚の数を増減させることを禁忌としている者たちがいる一方で、個体間の境界すらあいまいにしてしまうようなミュータントも、一部ではまかり通っている。獣化など、おとなしいほうだ。

ミュータントたちの集う場所に出入りし、ミュータント・バトルを繰り広げているうちに、しかし、実態はそれほど真剣なものでもないということが、ぼんやりと、わかってきた。どうやら、「あまりにも何でもありだとつまらないから」という軽い気持ちでそうしているだけらしい。そもそも、バトルで身体が傷ついてもどうせミュータントでどうにでもなるので、本気でやってはいないようだ。